EXHIBITION & EVENT

『THE ABSENCE OF TWO』book signing&トーク

写真家・吉田亮人は、宮崎県の田舎町に二人で暮らす祖母と従兄弟の日常を撮りつづけてきた。互いを支え合いながら流れてゆく、ささやかながらもかけがえのない時間は、ある日突然、思いもかけない形で結末を迎える。本作はKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2017のメインプログラムのひとつとして展示され、多くの来場者の心を打った。

111冊限定で刊行された私家版写真集を元に、新たに編みなおした待望の一冊『The Absence of Two』(青幻舎)の刊行に合わせて、吉田さんによるブックサイニングとトークイベントを行います。

「読者にこの写真集を直接手渡し、言葉を交わし、一冊一冊届けたい」という吉田さんの思いが込められたイベント、ぜひ本を手にとってお話をお聞きください。

The Absence of Two
イントロダクション

小学校教師を辞め写真家の道を選んだ1980年生まれの吉田は、写真家を志した頃から、年下の従兄弟と、従兄弟が生まれた時から生活を共にする祖母の関係性を撮り続けていた。80歳を超え、体の弱くなった祖母を献身的に介護していた従兄弟が、ある日突然姿を消す。そして約1年後、落ち葉の積もる山中にて、遺体が発見される。23歳の若さで自ら死を選んだ従兄弟と、彼が発見された翌年に他界した祖母との、どこか不思議な、けれどまばゆい生の日々を追った記録。

ステイトメント

九州は宮崎県国富町。田畑が広がるのどかで小さなこの田舎町に、私の祖母と従兄弟の大輝が共に生きていました。祖母は忙しい大輝の両親に代わって幼少期より彼を大切に育て、同じ家、同じ部屋で寝食を共にしてきました。いつだったか、大輝が私に向かってこう言ったことがあります。

「ばあちゃんが死ぬまで僕が面倒見る」

その言葉通り、青年へと成長してからも祖母と離れることなく、二人の暮らしは続きました。私はそんな二人が紡ぐ小さな日常を家族として、写真家として描写し続けました。そしてこのストーリーは、遠くない将来に訪れるであろう祖母の死をもって終わりを迎えるはずでした。

しかし、それは何の前触れもなくやって来たのでした。「あれはどこ行ったっちゃろうかい。バイクで行ったっきり帰ってこんが。」2014年2月末、突然行方不明となった大輝。

何の手がかりも得られないまま、約1年が経過したある日。帰らぬ姿となった大輝が森の中で見つかったのでした。大輝は祖母を置いてその生涯をひっそりと、何も言わず、何も残さず、23年の生涯を自ら閉じたのです。その後を追うかのようにその翌年の2016年、祖母は88歳で他界しました。

最後に残されたのはお互いがお互いを必要しながら、支え合い、労わりながら生きてきた 二人の幾葉もの写真たちでした。小さな田舎町で、小さな日常を生きた、小さな家族の写った写真を通して、私は二人と再び対話してみようと思います。
吉田亮人

吉田亮人(Yoshida Akihito)
1980年宮崎県生まれ。京都市在住。インドやバングラデシュの肉体労働者を取材し、レンガ製造労働者を撮った写真集「Brick Yard」を自費出版(2014年)。同作はParis Photo – Aperture First Photo Book Award2015にノミネートされる。2013年から2015年にかけてバングラデシュの皮革産業労働者に関するプロジェクトに取り組み、2016年に「Tannery」を自費出版。日経ナショナルジオグラフィックをはじめ、主要雑誌に作品を発表すると共に、写真展も精力的に行う。主な受賞にコニカミノルタフォトプレミオ2014年度グランプリ、ナショナルジオグラフィック写真賞2015ピープル部門・最優秀賞などがある。

『THE ABSENCE OF TWO』book signing & トーク
日時:2月16日(土)
15:00〜18:00 ブックサイニング
18:30〜19:30 トークイベント

トークイベント
出演:吉田亮人
料金:1000円 ※当店で写真集をお買い上げの方は入場無料
定員:30名
会場:READAN DEAT

【お申込み方法】

以下のコンタクトフォームに題名を「吉田さんトークイベント」として、メッセージ本文に
1. お名前 2. 参加人数 3. 電話番号 をご記入の上お申し込みください。
また、お電話(082-961-4545)でも受付けております。

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2019-01-07 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed