EXHIBITION & EVENT

成田周平 個展「Fake?」

フェイクニュースを スマホで見ながら
フェイクなビールを プシュッと開けて
フェイクレザーの ソファでひといき。

偽物とは? 似せてつくったもの。偽造品。
本物とは? にせものでないこと。実物。

偽物でないことが 本物の定義であるならば まるで土器のような
どこか木工品のような 掌で時間をかけて作られた 焼き締めの器が
成田周平の リアルでジェニュインだ。

最近気になっている言葉を作家に挙げてもらったら、「fake」という、予想外にも工芸界において最も忌むべきネガティブワードが返ってきました。それと同時に、土器に惹かれがら食卓でより使いやすい焼き締めでその質感にアプローチする、作家の柔軟な姿勢に通じるものを感じました。

三島手や安南手が他国の器を写した模様や形であるように、fakeであることを内包したまま、言葉が与えらることで本物へと進むことがあります。手びねりで成形し、磨き、乾かし、削り、焼き、漆を塗ってまた焼いて、そうして出来る焼き締めの器は、手数の多さにも関わらずいやらしさがありません。

今はまだ言葉で定義されていない成田周平の土器のような陶器、ぜひ手にとってご覧ください。

会期:9/28(土)〜10/7(月)会期中無休
※初日作家在廊

2019-09-20 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed