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河合浩×宮入圭太 型染布「dessin est sain」
画家 河合浩さんの図案をもとに、染色家 宮入圭太さんが制作した型染めの布作品「dessin est sain “絵ハ健康的”」。この作品を制作するきっかけとなったのは、ちょうど2年前の2020年秋、河合さんと出会った際にいただいたオリジナルの手ぬぐいを見たときでした。「型染めで河合さんの絵を見てみたい」。そこから、型染めを引き受けてくれる作家の方を探し始めました。
宮入圭太さんは、元フィギュア原型師という異色の経歴をもつ染色家。著名なグラフィティアーティスト バリー・マッギー氏の個展で、お友達コーナーに作品が飾られていたり、一方で民藝関係のお仕事も手がけられていたり、決められた枠に収まらないスタイルをSNSで知り、「この人だ!」と鼻息荒く連絡しました。折しもコロナ禍で、打ち合わせはzoomが中心でしたが、宮入さんから型染めについて教えてもらい、河合さん本人が気に入った図案を元に、宮入さんによる制作が行われました。
河合さんと宮入さんには共通点があります。二人とも、絵や染色について専門教育を受けたり、特定の師匠のもとで修行したという経験はありません。独学を追求し、自身の表現とストレートに向き合っているからこそ、作品から独創性が溢れ出しています。そんなお二人だからこそ、この型染には二人の存在感が凝縮されています。
河合 浩 / KAWAI Yutaka
画家。東京都出身。栃木県益子在住。2010年代より本格的に絵画制作に取り組み、現在は、CDジャケット、アパレル、雑誌へのアートワーク等を手掛けるほか、日々絵を描き、全国各地で展示活動中。制作と生活の場が一体となった古い一軒家で、膨大な量のドローイング、ペインティング作品を日々描き続けている。
宮入 圭太 / MIYAIRI Keita
染色家。東京都出身。10代から20代まではグラフィティアートに傾倒し、ソフトビニール製玩具原型師をへて、型染めの世界に入る。2021年に九段下のインテリアショップ「Pacifica Collectives」で初個展を開き、作品は世界最前線のアートシーンへ。
“dessin est sain (painting is healthy)” is a stencil-dyed fabric work which designed by the artist Yutaka Kawai and dyed by the dyeing artist Keita Miyairi. when I met Kawai two years ago, he gave me a tenugui (Japanese towel) dyed with his pattern. It made me want to see bigger and more colorful fabric as his work. From there, I started looking for a dyeing artist.
Keita Miyairi is a dyeing artist with a unique background as a former figure prototype maker. His work was displayed in the “friends corner” at the solo exhibition of famous graffiti artist Barry McGee, and also he works in the field of Mingei (folk art). He willingly accepted a collaboration with Kawai. Although our meetings were mainly via Zoom, Miyairi taught us about katazome (stencil dyeing). Kawai designed several pattern, and choose one of them he liked. Then, Miyairi dyed the pattern on an Indian cloth.
Kawai and Miyairi have something in common. Neither of them has received any specialized training in painting or dyeing, nor have they trained under a particular master. Their works are overflowing with originality because they are self-taught and straightforward with their own expression. It is precisely because they are two such people that their presence is concentrated in this katazome.
KAWAI Yutaka
Painting artist. Born in Tokyo and currently resides in Mashiko, Tochigi Prefecture. He has been seriously involved in painting since the 2010s, and is currently involved in CD jackets, apparel, and magazine artwork, as well as daily drawing and exhibiting throughout Japan. In an old house where he combines production and living space, he continues to create a vast amount of drawings and paintings on a daily basis.
MIYAIRI Keita
Dyeing artist. Born in Tokyo. He was a graffiti artist from his teens to his 20s, and after working as a soft vinyl toy prototype maker, he entered the world of stencil dyeing. 2021 saw his first solo exhibition at Pacifica Collectives, an interior design store in Kudanshita, bringing his work to the forefront of the international art scene.
サイズ:約W580 x H1030 mm
素材:インド綿
図案:河合浩
型染:宮入圭太
上下木製軸棒 付属
エディション:4
size:aprx.W580 x H1030 mm
fabric:Indian cotton
designed by Yutaka Kawai
stencil dyeing by Keita Miyairi
upper & lower wooden shaft rod included
edition:4
遠方のお客様にもお買い求めいただけます。詳しくはメールにてお問い合わせください。
International shipping is available. Please contact us.
河合浩個展「dessin est sain」
画家・河合浩の個展を広島で初めて開催します。
今展のために染色家・宮入圭太と共作した型染布作品「dessin est sain “絵ハ健康的”」もお披露目します。
河合 浩 / KAWAI Yutaka
画家。東京都出身。栃木県益子町在住。
instagram_@kyeutk
宮入 圭太 / MIYAIRI Keita
染色家。東京都出身。都内在住。
instagram_@keitamiyairi
Yutaka Kawai Exhibition
“dessin est sain”
10/1 Sat – 10/16 Sun
open 11:00-18:00, closed on 10/4,11
※河合さん初日、二日目在廊予定
製本講座 -上製本 第5期-
自分の手で作品集を製作してみたいというアーティストの方や、製本の知識と技術を身につけたいという方に向けた、手製本の講座を開講します。今回は、手縫いによるA5サイズの布貼り上製本(ハードカバー)を、3回に分けて製作します。(画像は前回製作したサンプル)
講師は、社会問題に纏わる歴史や記憶を主なテーマとして制作に取り組み、手製本による写真集がニューヨーク近代美術館の図書館にも収蔵されている、広島出身の写真家・藤井ヨシカツさん。手製本を媒体とした表現で国内外から評価される藤井さんに、上製本づくりを基礎から学びます。
藤井ヨシカツ
写真を表現媒体としたビジュアル・ストーリーテラー。記憶、家族、事件や歴史をテーマとした長期プロジェクトに取り組んでいる。
少部数限定の手製本による写真集を主な発表媒体とし、2014年パリフォト・アパチャー財団写真集賞ノミネート、2015年Self Publishing PHOTOLUX Award受賞、2018年The Anamorphosis Prize受賞。ニューヨーク近代美術館(MoMA)図書館やヴィクトリア&アルバート博物館をはじめ、各国の美術館や大学図書館に作品が収蔵されている。
2015年に故郷の広島に拠点を移して以降は、被爆3世である自身の視点から広島と戦争の歴史をテーマとして制作を行っている。
作品は、チョビメラ国際フォトフェスティバル(バングラデシュ, 2017年)、ジメイ・アルル国際フォトフェスティバル「Phantom Pain Clinic」 (中国, 2017年)、ブレダ・フォトフェスティバル「To Infinity and Beyond」(オランダ, 2018年)、PHOTO2021「Not standing still: new approaches in documentary photography」(オーストラリア, 2021年)、KG+SELECT (日本, 2021年)、永春堂美術館「Lived Happily Ever After」(台湾, 2022年) などで展示された。
https://www.yoshikatsufujii.com/
日程:第1回 _ 10/7(金)、第2回 _ 10/14(金)、第3回 _ 10/21(金)
時間:各回 19:00 〜21:00
定員:6名
場所:READAN DEAT
料金:合計 16,500円(材料費込)
【用意していただくもの】
カッター、カッター替刃、カッターマット(A3サイズ)、定規(30cm以上)、筆記用具、おてふき用のタオルまたはウェットティッシュ
【お申込み方法】
以下のコンタクトフォームに題名を「製本講座」として、メッセージ本文に
1. お名前
2. 電話番号
3. お支払い方法(銀行振込 / クレジットカード / 店頭でのお支払い)
をご記入の上お申し込みください。
※この講座は、上記日程の全3回に参加できる方を対象としております。
※事前のお支払いをもって、申し込み完了とさせていただきます。
コンタクトフォームから送信できない場合、上記と同じ項目を以下のメールアドレスにお送りください。
info☆readan-deat.com ☆は@に置き換えてください。
遊んでよ!さよふしぎたんていしゃ in HIROSHIMA
インスタグラムのフォロワー4万人、小学生の女の子さよたんていがあらゆるお悩みを解決する「さよふしぎたんていしゃ」の展覧会が広島市内で3か所同時開催!お悩み相談の「調査報告書」原本の展示と書籍・ZINE・オリジナルグッズの販売、そしてお楽しみ企画「謎解きゲーム」とさよたんていからの逆依頼も!みんなぜひ遊びに来てね!
会期:7月2日(土)〜7月18日(月・祝)
開催場所:
READAN DEAT
広島県広島市中区6 本川町2丁目6-10 和田ビル203
TEL:082-961-4545
営業時間:11:00-18:00(定休日:火)
アクセス:広島電鉄「本川町駅」より徒歩1分
Gemisch
広島市中区幟町5-10 山下ビル1階
TEL:なし
営業時間:12:00-19:00(定休日:木)
アクセス:広島電鉄「銀山町駅」より徒歩3分
MOUNT COFFEE
広島市西区庚午北2-20-13-1F
TEL:082-521-9691
営業時間:10:00-18:00(定休日:日・月)
アクセス:広島電鉄「高須駅」より徒歩1分
※営業時間・定休日変更の可能性あり
※詳しくは各店のSNS等で確認・お店にお問合せください
展覧会期間中の特別企画!さよたんていの謎解きゲーム
各店で”なぞなぞ”を解いて、出た答え(ひらがな一文字)を組み合わせて答えを考えよう!
正解者にはお店でステッカーをプレゼント!
LOCKET 5号刊行フェア
旅を通して主観的な真実を追いかける独立系旅雑誌『LOCKET』(ロケット)。企画・取材・執筆・撮影・編集・流通を個人で一貫して行なう、気骨のあるインディペンデントマガジンです。今回は、先日発売された最新号のフェアを開催します。
5号のタイトルは「野性の造形」。クマをかたどった造形物を追いかけ、2021年にトルコ、ドイツ、北海道、特集外では西表島でも撮り下ろし取材を敢行しました。古代遺跡の彫像、都市名がクマに由来する街、木彫り熊の再ブームを牽引する現役作家。さらに石川直樹氏、津田 直氏、高野夕輝氏、安藤夏樹氏、在本彌生氏、寺尾紗穂氏といった面々が誌面を彩ります。
完売しているバックナンバーやオリジナルプリントを販売するほか、制作の裏側を伝えるラフや校正紙を掲出。初のオリジナルグッズとして本誌にも掲載の被写体から生まれた、グラフィックデザイナー・YUNOSUKEさんのイラストTシャツも販売します。
以下、『LOCKET』の内田洋介さんから熱いステイトメントも届きました。ぜひご一読ください。初日は内田さんも在廊してくれます。
「広島にいるたったひとりの読者へ」
「たったひとりの読者を想って本をつくれ」とは、出版業界におけるクリシェである。『LOCKET』という独立系旅雑誌を編むぼくの頭にはそれがつねにふたりいて、ひとりじゃないあたり、だから30歳にもなって半人前なんだと思い知らされる。
ふたりのうちのひとりは広島にいる。いや、広島にいるかもしれない、といったほうが正確だろう。ブータンを旅して創刊号を放った23歳の春、相生橋にほど近い古ビルの2階で出会った。埼玉の実家で200冊近い雑誌をバックパックに詰め、すべてがなくなるまで西を目指した行商の途上。書店の前で重い荷物を降ろし、新手の押し売りのごとく雑誌を店主に手渡す姿を見かねてか、ひとりの男性客が目の前で買い上げてくれたのだ。それは赤の他人が現実の読者に変換された初めての瞬間だった。
節目とするなら第10号が妥当だろうが、このペースだとそのころにはアラフォーになってしまう。だからせめてキリのいい第5号で立ち止まる機会を持つことにし、それなら場所は「READAN DEAT」しか考えられなかった。最初の読者が雑誌ではなく店主の清政光博さんを信頼して買ってくれたことくらい、いまとなっては容易に想像がつくからだ。
本展では第5号「野性の造形」特集を発売した記念に、初めてのオリジナルグッズや版元完売している全バックナンバーを販売し、制作段階のラフや校正紙を展示する。いまこれを読んでいるキミがもしあの日の彼なら、創刊号の感謝を伝えたい。あの一冊がなければ、延べ7,000冊も刷りつづけることはできなかった。キミがもしそうでないなら、いまこの瞬間からでも、読者のひとりに加わってもらいたい。たったひとりの読者がくれる勇気の大きさは、この雑誌の最新号が物語っているはずだから。
LOCKET 5号刊行フェア
会期:6/11(水)〜26(日)