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芸術家たち2 原画展

読んで学べる入門者のためのアートガイドブックシリーズ『芸術家たち』。著者の河内タカさんのやわらかな語り口で、教養として知っておきたい「アート」を楽しみながら学ぶことができます。

そのシリーズ第二弾は「ミッドセンチュリーの偉人 編」。プロダクトデザイン、建築、グラフィックデザイン・アートを切り口に、アメリカの黄金期に活躍した芸術家たちを丁寧に掘り下げていくことで、ミッドセンチュリーという時代の正体に迫ります。

今回、本書の挿絵を担当されたサンダースタジオさんの原画を展示販売いたします。ジョージ・ナカシマ、アレキサンダー・カルダー、ソール・バスなど、芸術家たちの特徴を温かなタッチで捉えた、遊び心溢れるイラストレーションをぜひお楽しみください。

河内タカ / Taka Kawachi
高校卒業後、サンフランシスコのアートカレッジへ留学。卒業後はニューヨークに拠点を移し、アートや写真に関する展覧会のキュレーションや写真集の編集を数多く手がける。30年に渡った米国暮らしの後、2011年1月に帰国。2016年には自身の体験を通したアートや写真のことを綴った著書『アートの入り口 アメリカ編』、及び『ヨーロッパ編』(ともに太田出版)を刊行。2019年には『芸術家たち1[建築とデザインの巨匠 編]』をAKATSUKI PRESSより刊行した。京都に本社を置く便利堂の海外事業部を統括しながら、日本経済新聞紙の『美の十選』をはじめ、『and Premium』(マガジンハウス)などへ定期的に執筆を行っている。

SANDER STUDIO / サンダースタジオ
文化服装学院卒業。MJイラストレーションズ卒業。出版・広告でのイラストレーションやキャラクターデザイン、アニメーションなど、クスッと笑えるイラストレーションを制作。

会期:2021年 1/9(土)〜1/17(日)

2020-12-23 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed 

 

石黒亜矢子『九つの星』原画展

絵描き・絵本作家として活躍する石黒亜矢子さんが長い間大切に温めてきた奇妙で愛しい世界での冒険ファンタジー『九つの星』。西荻窪のギャラリーURESICAさんから刊行されました。

彗星との衝突で弾けた特別な星。不思議な力と特別な輝きを持つ星のかけらを追って、子供達は旅立ちます。幼馴染のヨンとムウとともに、九つの星で出会う様々なものたち。二人を待つ母の元へ、九つの星のかけらを無事持ち帰ることができるのでしょうか。

絵本原画全点と関連作品の展示、サイン本やオリジナルグッズも販売します。

会期:12/5(土)〜12/20(日)

2020-12-13 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed 

 

Johanna Tagada Hoffbeck 個展「From brown to pink, from pink to green」

このたび、フランス出身のアーティスト、ジョアンナ・タガダ・ホフベックの広島では初となる個展を開催いたします。「From brown to pink, from pink to green」と題した今回の個展では、春という季節をつぶさに捉えた、庭で過ごすひとときを彷彿とさせる新作の写真を展示いたします。

タガダ・ホフベックは、イギリスのエセックスとフランス北東部の森に囲まれた田園地帯アルザスにそれぞれ庭を持っています。作物の生育に最適な、温暖な気候のアルザス。今年初旬、新型コロナウイルスの影響によるロックダウンとフランス国内の厳しい移動規制によって身動きが取れないなか、彼女が自己と向き合った場所こそがアルザスでした。「長い間、私は躍動の中に静寂を見出していましたが、ここでは静けさの中にある動きと出会いました」と、彼女は世界中を旅したことを思い出しながら記しています。今、彼女の旅はその庭を通じ、彼女自身が歩んできた道へと続いています。静寂に包まれた瞬間、一人きりで過ごしたひととき、そして父・ティエリーと共に庭仕事をして過ごした日々が、彼女の写真には織り交ぜられています。二人がどのように挿し木をし、花束を作り、大切な人に手渡すのか。切り落ちた花を手の中で愛でながら、ハーブティーをお供に何でも語り合う様子を、写真を通して見ることができます。二人の会話は満ち引きするさざ波のよう。静かに作業をしている時はそれぞれ夢想に耽っているようです。

孤独とつながり、タガダ・ホフベックはその両方を写真の中で優しく捉えています。自然の営みに敏感に、そして感受性豊かに。彼女の園芸に対する愛情の源泉は、園芸の才を持つ祖父母が種を撒き、そして育ったもの。いくつかの写真にも写っている同じ土地でガーデニングをしていた祖父母の園芸への愛が、まるで雑草やきのこが生い茂るように彼女の作品にも広がっていきました。それは植物と人との間にあるささやかな関連性。彼女はよく絵を描きますが、彼女の写真もまた絵画のように色彩豊かで表現力があり、常に視覚的な調和を見出すことができます。この間に撮影された写真はすべて『Analog Diary』というタイトルの35mmフィルム作品の一部であり、撮影の数ヶ月後に現像されました。アナログのゆっくりとした作業工程と触覚的な性質は、彼女にとっては、アイデアを植え、後で収穫するような感覚がしたそうです。

今年はウイルスが社会に蔓延し、私たちの世界はほぼすべてが縮小してしまいましたが、そのような中でも、私たちは心の安らぎを得ていました。 彼女にとっては庭が聖域となり、そして何よりも写真を撮ることで、先行きが見えない現在の生活様式を具体的に実践しています。カメラを片手に、生家から毎日10分かけて庭まで歩き、写真を撮る -種類・色・形・質感など丁寧なビジュアルカタログを作る- ということは、この特異な期間において、新しい生活様式となりました。 私たちが不安を感じたときに散歩することには理由があり、心と身体のバランスが乱れたとき庭に向かうことには理由があるのです。いのちはいのちを生む。「この庭は希望を与えてくれました」とタガダ・ホフベックは最後に記しています。彼女にとって庭は自由を意味していました。

会期中は、彼女が主宰するPoetic Pastel Pressの出版物やポストカードなども販売いたします。また、作品は全て販売いたします。

Text Joanna Cresswell and Poetic Pastel Press 2020.
Translation by READAN DEAT

Takashi Homma 2018

Johanna Tagada Hoffbeck ジョアンナ・タガダ・ホフベック
1990年、フランス生まれ、ロンドン在住。ペインティング、ドローイング、インスタレーション、彫刻、映画、写真、やわらかく繊細でエコロジカルなメッセージが含まれたテクスト、など様々なメディアを用いるアーティスト。グループ展多数。個展としては「Épistolaire Imaginaire- Merci 」(Galerie Jean-Francois Kaiser, 2017)、「Take Care – きをつけて」(Nidi Gallery, 2018)。 2014年に、コラボレーションプロジェクト Poetic Pastelを設立。2018年に出版プロジェクト「Journal du Thé – Contemporary Tea Culture」始動。2018年には最初の作品集「Daily Practice」(InOtherWords) が出版されている。
https://www.johannatagada.net/

2020-10-19 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed 

 

傘下

文字や印刷物をテーマに作品を発表するアーティスト 立花文穂さんが、故郷・広島を撮影し、自ら製本した写真集『傘下』。

写真集にも登場する書の作品二点、その一点は見開きページで使用されているのですが、共に並ぶ写真は、8月6日の夕方、たくさんの人が灯籠流しに参加している風景。「人間(七)」というタイトルがついたその書の作品は、75年前のその日、水を求めて集まった人、人、人、強力な高熱線によって地面に焼き付けられた人の影を想起させます。

大国の傘の下、発展し続けたこの国で、惨禍を語り継ぐ地元ヒロシマの光景。そのような読み方ができる一方で、立花さん自身のとてもパーソナルな物語として読むこともできます。それは、製本所を営んでいた立花さんのお父さんが、原爆死没者名簿の製作を担当していたということ。

毎年、その年に亡くなられた被爆者の方の名前が記帳される原爆死没者名簿は、広島平和公園の慰霊碑の下に奉納されていて、市職員によって年に一度「風通し」という作業が行われます。人が手を合わせて祈る「本」。慰霊の念が込められた「文字」。お父さんが製作し、そして記帳もされている名簿を撮り続けることは、立花さん自身のルーツと向き合うこと。本が、文字が、人であることを誰よりも感じているのではないでしょうか。

雨で濡れたようにつややかな表紙のタイトルは黒の箔押し印刷。広島を写し、広島で製本された写真集です。

2020-10-10 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

広島県民藝協会 工人展

広島県民藝協会主催、協会員でもある県内外14名の工人の作品を販売する展覧会を開催します。

誰もが新型コロナウイルスの影響を受けるなか、広島県民藝協会として、作り手を支え、使い手に楽しんでもらえるような機会を作れないか、という思いで企画されました。

今回は店頭販売に併せ、カタログによる通信販売も行います。以下のリンク先より、カタログをご覧いただけます。メールでのご注文は、店頭販売開始の二日後とさせていただいております。予めご了承ください。

工人展カタログ(PDF)  10/25 19時更新

メールでのご注文受付期間:10/19(月)13:00 〜 11/1(日)17:00

参加工人(五十音順)

・阿部 眞士(磁器)
・石飛 勲(磁器)
・石飛 勝久(磁器)
・稲留 清彩(陶器)
・井上 泰秋(陶器)
・今田 史朗(染織)
・織田 達也(磁器)
・駒木根 圭子(染織)
・出嶋 正樹(陶器)
・西川 孝次(ガラス)
・福田 喜子(染織)
・松浦 順子(こぎん刺し)
・弓場 直子(型染め)
・脇坂 より子(染織)

店頭販売期間:10/17(土)〜11/1(日)

2020-10-09 | Posted in EXHIBITION & EVENTComments Closed