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新宿(コラージュ)
広島出身のアートディレクター/グラフィックデザイナー・吉田昌平さんの『新宿(コラージュ)』は、写真家・森山大道の代表作『新宿』を解体し、全ページを素材としてコラージュした作品集。森山氏が捉えた新宿という雑多な街の風景を、ストリートスナップと同じ偶然性をもって、切って、貼って、剥がすを繰り返し、再構築した 〈もうひとつの新宿〉です。
切る、貼る、剥がす。
時間、場所、感情、匂い、全てを混ぜ、
感応の赴くままに、いまを層にする。
そこに思索なんていらない。
これは私の“欲”であり、“衝動”である。
『Shinjuku(collage)』より
吉田さんは「一番かっこいい位置はどこだろう」と紙の上に切り抜いた文字を配置するアナログなデザインの自主練をしているうち、だんだん物足りなくなり、廃品回収に出されていた古雑誌でコラージュ作品を制作し始めました。多種多様な紙切れを積み重ねて配置した作品は、下の層がチラリと見えてたり細かなパーツで一部分が盛り上がっていたり、それぞれが有機的に重なり合っています。
吉田さんは雑誌BRUTUS森山大道特集の企画でコラージュ作品を制作、もっと向き合いたいと思い写真集『新宿』を買ってきて130点近くのコラージュを個人的に作りました。怒られること覚悟で森山氏に見てもらうと高評価で作品集を作ることを決意、その後偶然ブックコーディネイター・内沼晋太郎さんと出会い、numabooksの出版第1弾として作品集『新宿(コラージュ)』を刊行します。
分厚いスリップケースの背表紙のみに情報が集約された異彩を放つブックデザインは吉田さん自らによるもの。紙の集合体としての「白い立体」のなかに収められた、刊行から15年後の現代にチューニングされたもうひとつの『新宿』は、吉田さんの作品でもあり、切り貼りされてなお強烈な森山作品でもあります。
¥5,800+税(WEB SHOP)
おなみだぽいぽい原画展
だから なきました おなかのおくに ある かたまり
ふつふつ ぜんぶ なみだに なるように
うまく言えない、泣きたい気持ちに、そっと寄り添う名作誕生。
数々の書籍の装画を手がけるイラストレーター
さんが長年温め続けた初めての絵本『おなみだぽいぽい』の原画展を行います。じゅぎょうのとき せんせいのいうことわからなくて なみだこぼれそうなときあります。
…わたしのなみだがしみこんだ、ぱんのみみ。それを投げると、トリがキャッチして食べてくれて…。
子どもも大人も、心の奥にしまっていた何かを思い出すストーリーと、斬新で色鮮やかな絵。
周りは楽しそうなのにひとりな気持ち。どうしようもなくこみ上げてくる泣きたい気持ち。でも最後は顔を上げて元気を取り戻す「わたし」。自分たちの心のなかにもいる少し内気な「わたし」のおはなし、原画とあわせてお楽しみください。
1981年、三重県生まれ。名古屋デザイナー学院卒業後、子どもの本専門店メリーゴーランドに勤務。その後、イラストレーターを目指し上京する。書籍装画や新聞挿絵などの仕事を行うかたわら、絵本制作に取り組む。本作が、初めての自作絵本になる。
会期:2/3(土)〜2/18(日)
Rambo
子供の頃に好きな映画やアニメのキャラクターを自由帳に描いて作品の世界に浸った経験は誰にでもあると思いますが、スイス人アーティスト、ベニ・ビショフ(Beni Bischof)はお気に入りの「ランボー 怒りの脱出」を3週間テレビで流し続け、それを見ながら300枚!の水彩画を描きました。ジャングル/汗/筋肉/爆破/愚かな陸軍将校などなど典型的なアクション映画のクリシェを脱力タッチで描いた愛と皮肉の作品集、その名もズバリ『Rambo』。
何度も繰り返し同じ映画を観ながら描きためるシリーズの第2弾バンビ。あのかわいいディズニー映画の名作がダークなタッチに。小さなお子様の手の届かないところに保管してほしい一冊です。
Beni Bischofの作品は、日常生活のなかの平凡や凡庸に対する強烈な皮肉がベースになっています。 刊行はスイスの出版社、Nievesより。
各3,800+税(WEB SHOP : Rambo / Bambi)
【1/29-2/2】お休みのお知らせ
1/29(月)〜2/2(金)は関東方面出張のため、お休みとさせていただきます。ご迷惑おかけしますがよろしくお願いいたします。春に予定しているイベント、企画展などの打ち合わせで行ってきます。今回もSNSでの出張先の投稿を行いますのでよかったらチェックしてみてください。
画像は紙モノ日用品を手がけるドロップアラウンドさんのロービキカミノハコ。耐水性、防湿性に優れていてハガキの整理整頓に大変役立ちます。これぐらいの道具感がちょうどいいです。名刺サイズも重宝します。(各360+tax)
【1/28 SUN】ジョンとポール トーク&ライブ
呉市在住 土肥雅樹さんの一人ユニット、ジョンとポールの「翻訳」をテーマにしたNEWアルバム”ENGLISH-JAPANESE”。ビーチ・ボーイズにランディ・ニューマン、トーキング・ヘッズにドナルド・フェイゲンまで、通好みの洋楽ポップスを、定形をはみ出す自然な口語とユーモラスな文語体で日本語に変換した「ことばのアルバム」。
今回はアルバム発売を記念してジョンとポール トーク&ライブを行います。前半はCDリリース元の誠光社・堀部篤史さんを交えてのトーク。“ENGLISH-JAPANESE”収録のカバー曲と原曲を聴き比べ、その訳詞を比較、「歌のことばの翻訳」について語ります。後半のライブはエレキギター、ベース、リズムボックスを加えた編成で収録曲を演奏していただきます。
さらに!京都のコーヒーロースター・オオヤミノルさんが美味しいコーヒーを淹れにきてくれます。
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「お茶なんていかがですか?奥様方もご一緒に」
そゆのっていいね デイトン オハイオ
まったりサンデーアフタヌーン 1900飛んで3
Would you like to come over for tea
With the missus and me
It’s a real nice way to spend the day in Dayton, Ohio
On a lazy Sunday afternoon in nineteen hundred and three
(Dayton, Ohio-1903)
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まったりサンデーアフタヌーンをご一緒に。
ジョンとポール
広島県呉市在住の土肥雅樹による一人ユ ニット。桑沢デザイン研究所卒。「ジョンとポール 」というアーティスト名は誰も思う世界的バンドのメンバーとはほぼまったく関係ない。たくさんのネコに囲まれた部屋でレコーディング、ジャケットのイラストから曲のミックス、サンプル盤の制作に至るまですべてを一人で行うのがジョンとポールのスタイル。
johntopaul.com
堀部 篤史
1977年京都生まれ。恵文社一乗寺店の店長を経て、2015年11月、自身が経営する書店「誠光社」を京都市内にオープン。各媒体での執筆やイベント企画などでも活躍中。著書に『街を変える小さなお店』(京阪神エルマガジン社)、『本を開いて、あの頃へ』(ミルブックス)ほか。
seikosha-books.com
【日時】2018/1/28(日)16:00~18:00(受付15:30より)
【出演】ジョンとポール、堀部 篤史
【料金】1,500円+1ドリンクオーダー(オオヤコーヒ)
【定員】30名
【会場】READAN DEAT
定員に達しましたので受付終了とさせていただきます。(1/21)