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おなみだぽいぽい

書籍の装画などを中心に活躍するイラストレーター・後藤美月さんが作った初めての絵本『おなみだぽいぽい』。学校の授業で先生の言うことが一人だけわからなかったねずみの女の子が、悲しい気持ちを抱えてひとり屋根裏へ行くと涙がぽろりとこぼれ落ちます。隠してあったパンのみみをハンカチ代わりに涙で湿らせて、それを天井の穴めがけて思い切りぽーいっと投げると、屋根の上にいた鳥がパンのみみをキャッチします。鳥はそっけなく塩気が足りないとコメント、するとねずみの女の子は意外な行動をとるのですが…続きはぜひ絵本を手にとってご覧ください。

後藤さんがずっとあたためてきたこのお話は自身の体験がベースになっています。周りは楽しそうなのにひとりぼっちな気持ち。どうやって解消すればいいのかわからないモヤモヤした気持ち。ナイーブでセンシティブな子ども時代を過ごしたことのある人にじわっと響くストーリーです。その一方、誰にでも受け入れられる絵本ではなく、実際に後藤さんがお知り合いに絵本を見てもらったところ、うまく共感してもらえなかったことがあるそうです。それでも、たとえ100人のうち1人にしか共感してもらえなかったとしても、その人に届くことができたらという想いが込められています。


原画ではコラージュを取り入れて描かれている様子がよく分かります。ちょっとノスタルジックで温かい絵は何年経っても色あせない魅力がありますが、わくわくする楽しいストーリーではないし、感動や教訓、明確なメッセージが込められているわけでもありません。それでも、そんな絵本だからこそ胸に静かに届くものがあります。小さなお子さんにはねずみの女の子の感情がまだ分からなかったとしても、いつかその日が訪れたときにすっと寄り添ってくれる一冊です。

2018-02-14 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

新宿(コラージュ)


広島出身のアートディレクター/グラフィックデザイナー・吉田昌平さんの『新宿(コラージュ)』は、写真家・森山大道の代表作『新宿』を解体し、全ページを素材としてコラージュした作品集。森山氏が捉えた新宿という雑多な街の風景を、ストリートスナップと同じ偶然性をもって、切って、貼って、剥がすを繰り返し、再構築した 〈もうひとつの新宿〉です。

切る、貼る、剥がす。
時間、場所、感情、匂い、全てを混ぜ、
感応の赴くままに、いまを層にする。
そこに思索なんていらない。
これは私の“欲”であり、“衝動”である。

『Shinjuku(collage)』より

田さんは「一番かっこいい位置はどこだろう」と紙の上に切り抜いた文字を配置するアナログなデザインの自主練をしているうち、だんだん物足りなくなり、廃品回収に出されていた古雑誌でコラージュ作品を制作し始めました。多種多様な紙切れを積み重ねて配置した作品は、下の層がチラリと見えてたり細かなパーツで一部分が盛り上がっていたり、それぞれが有機的に重なり合っています。

吉田さんは雑誌BRUTUS森山大道特集の企画でコラージュ作品を制作、もっと向き合いたいと思い写真集『新宿』を買ってきて130点近くのコラージュを個人的に作りました。怒られること覚悟で森山氏に見てもらうと高評価で作品集を作ることを決意、その後偶然ブックコーディネイター・内沼晋太郎さんと出会い、numabooksの出版第1弾として作品集『新宿(コラージュ)』を刊行します。


分厚いスリップケースの背表紙のみに情報が集約された異彩を放つブックデザインは吉田さん自らによるもの。紙の集合体としての「白い立体」のなかに収められた、刊行から15年後の現代にチューニングされたもうひとつの『新宿』は、吉田さんの作品でもあり、切り貼りされてなお強烈な森山作品でもあります。

¥5,800+税(WEB SHOP

2018-01-21 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

Rambo


子供の頃に好きな映画やアニメのキャラクターを自由帳に描いて作品の世界に浸った経験は誰にでもあると思いますが、スイス人アーティスト、ベニ・ビショフ(Beni Bischof)はお気に入りの「ランボー 怒りの脱出」を3週間テレビで流し続け、それを見ながら300枚!の水彩画を描きました。ジャングル/汗/筋肉/爆破/愚かな陸軍将校などなど典型的なアクション映画のクリシェを脱力タッチで描いた愛と皮肉の作品集、その名もズバリ『Rambo』。

何度も繰り返し同じ映画を観ながら描きためるシリーズの第2弾バンビ。あのかわいいディズニー映画の名作がダークなタッチに。小さなお子様の手の届かないところに保管してほしい一冊です。



Beni Bischofの作品は、日常生活のなかの平凡や凡庸に対する強烈な皮肉がベースになっています。 刊行はスイスの出版社、Nievesより。

各3,800+税(WEB SHOP : Rambo / Bambi

2018-01-06 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

Croquis De Voyage

2016年の夏、約3週間フランスに滞在した素描家・しゅんしゅんさんが、そこで見た景色をスケッチブックに素描しました。パリでは美術館や教会、気になる建物や公園など、ぐんぐん歩いて見てまわった街の風景を。ロワール地方では中世に建てられた修道院や田園風景を。ノルマンディー地方ではモンサンミッシェルまで歩いて渡った経験の話を交えて、素直に 素朴に 素早く 描く。添えられた言葉は素描と同じように素直で素朴で気持ちいい。みずみずしい旅の記録。

¥1,500-(WEB SHOP

2017-07-20 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

SHUKYU Magazine fair


毎号ひとつのテーマで特集を組みゲームの背後のあらゆる現象を独自の視点で読み解くフットボールカルチャーマガジン『SHUKYU Magazine』4号目の特集は “ユース” です。日本独自の文化である「部活」の風景や、体育学者と考える現在の部活を取り巻く状況、「中村俊輔」や「岩政大樹」といった、かつてユース世代を体験してきた元日本代表選手へのインタビュー、ジョン・カビラ、BOTS (Dragon Ash)、中西哲生、Peter Southerland、石川直樹、田根剛、金氏徹平、三宅唱などの様々な業界で活躍する方に聞いた思い出のスパイク、写真家の「嶌村吉祥丸」が撮り下ろした小学生サッカーなど、今号も多彩な切り口でテーマを読み解いていきます。 他には、NYをベースに活動するクリエイターのサッカーチーム「Chinatown Soccer Club」や3年ぶりに開催された「大阪ダービー」の写真など、ビジュアルでも楽しめる内容となっております。

¥1,500+税 WEB SHOP

SHUKYU Magazine fair 

7/5(水)〜7/17(月)の期間、今号のテーマ「ユース」にちなんで制作されたグッズを期間限定で販売いたします。

SHUKYU X CITY BOYS FC TEE
クリエイティブサッカーチーム「CITY BOYS FC」とのコラボレーションで、オリジナルのT シャツを作りました。左胸には、私たちの青春時代のヒーローをモチーフにしたイラストの刺繍が施されています。主張しすぎることもなく、日常生活でさりげなくサッカーを取り入れることができるT シャツです。

ボディ:白(Fenomeno・The Pitbull・Gaucho)、黒(El Ferarri)
生産:ドミニカ共和国
刺繍:日本
品質:綿100%
素材:6.0 oz
アートワーク: CITY BOYS FC

各¥3,800+税


SOCCER NOTE
ベルリンを拠点に活動するデザインユニット「シンプル組合」とのコラボレーションで、オリジナルノートを作りました。サッカー部では必須のアイテム“サッカーノート”。そこには、試合の反省点や目標など、色々な思いが詰まっていたと思います。そんな青春時代の気持ちを忘れないように、サッカーノートを作りました。

B6サイズ 150ページ
表紙:シルバー(上質紙)
本文:無地(淡クリームキンマリ)
背表紙:緑
綴じ:リング製本(青)
生産:日本

¥1,200+税

2017-07-04 | Posted in BOOKSComments Closed