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新宿(コラージュ)


広島出身のアートディレクター/グラフィックデザイナー・吉田昌平さんの『新宿(コラージュ)』は、写真家・森山大道の代表作『新宿』を解体し、全ページを素材としてコラージュした作品集。森山氏が捉えた新宿という雑多な街の風景を、ストリートスナップと同じ偶然性をもって、切って、貼って、剥がすを繰り返し、再構築した 〈もうひとつの新宿〉です。

切る、貼る、剥がす。
時間、場所、感情、匂い、全てを混ぜ、
感応の赴くままに、いまを層にする。
そこに思索なんていらない。
これは私の“欲”であり、“衝動”である。

『Shinjuku(collage)』より

田さんは「一番かっこいい位置はどこだろう」と紙の上に切り抜いた文字を配置するアナログなデザインの自主練をしているうち、だんだん物足りなくなり、廃品回収に出されていた古雑誌でコラージュ作品を制作し始めました。多種多様な紙切れを積み重ねて配置した作品は、下の層がチラリと見えてたり細かなパーツで一部分が盛り上がっていたり、それぞれが有機的に重なり合っています。

吉田さんは雑誌BRUTUS森山大道特集の企画でコラージュ作品を制作、もっと向き合いたいと思い写真集『新宿』を買ってきて130点近くのコラージュを個人的に作りました。怒られること覚悟で森山氏に見てもらうと高評価で作品集を作ることを決意、その後偶然ブックコーディネイター・内沼晋太郎さんと出会い、numabooksの出版第1弾として作品集『新宿(コラージュ)』を刊行します。


分厚いスリップケースの背表紙のみに情報が集約された異彩を放つブックデザインは吉田さん自らによるもの。紙の集合体としての「白い立体」のなかに収められた、刊行から15年後の現代にチューニングされたもうひとつの『新宿』は、吉田さんの作品でもあり、切り貼りされてなお強烈な森山作品でもあります。

¥5,800+税(WEB SHOP

2018-01-21 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

Rambo


子供の頃に好きな映画やアニメのキャラクターを自由帳に描いて作品の世界に浸った経験は誰にでもあると思いますが、スイス人アーティスト、ベニ・ビショフ(Beni Bischof)はお気に入りの「ランボー 怒りの脱出」を3週間テレビで流し続け、それを見ながら300枚!の水彩画を描きました。ジャングル/汗/筋肉/爆破/愚かな陸軍将校などなど典型的なアクション映画のクリシェを脱力タッチで描いた愛と皮肉の作品集、その名もズバリ『Rambo』。

何度も繰り返し同じ映画を観ながら描きためるシリーズの第2弾バンビ。あのかわいいディズニー映画の名作がダークなタッチに。小さなお子様の手の届かないところに保管してほしい一冊です。



Beni Bischofの作品は、日常生活のなかの平凡や凡庸に対する強烈な皮肉がベースになっています。 刊行はスイスの出版社、Nievesより。

各3,800+税(WEB SHOP : Rambo / Bambi

2018-01-06 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

Croquis De Voyage

2016年の夏、約3週間フランスに滞在した素描家・しゅんしゅんさんが、そこで見た景色をスケッチブックに素描しました。パリでは美術館や教会、気になる建物や公園など、ぐんぐん歩いて見てまわった街の風景を。ロワール地方では中世に建てられた修道院や田園風景を。ノルマンディー地方ではモンサンミッシェルまで歩いて渡った経験の話を交えて、素直に 素朴に 素早く 描く。添えられた言葉は素描と同じように素直で素朴で気持ちいい。みずみずしい旅の記録。

¥1,500-(WEB SHOP

2017-07-20 | Posted in BOOKSComments Closed 

 

SHUKYU Magazine fair


毎号ひとつのテーマで特集を組みゲームの背後のあらゆる現象を独自の視点で読み解くフットボールカルチャーマガジン『SHUKYU Magazine』4号目の特集は “ユース” です。日本独自の文化である「部活」の風景や、体育学者と考える現在の部活を取り巻く状況、「中村俊輔」や「岩政大樹」といった、かつてユース世代を体験してきた元日本代表選手へのインタビュー、ジョン・カビラ、BOTS (Dragon Ash)、中西哲生、Peter Southerland、石川直樹、田根剛、金氏徹平、三宅唱などの様々な業界で活躍する方に聞いた思い出のスパイク、写真家の「嶌村吉祥丸」が撮り下ろした小学生サッカーなど、今号も多彩な切り口でテーマを読み解いていきます。 他には、NYをベースに活動するクリエイターのサッカーチーム「Chinatown Soccer Club」や3年ぶりに開催された「大阪ダービー」の写真など、ビジュアルでも楽しめる内容となっております。

¥1,500+税 WEB SHOP

SHUKYU Magazine fair 

7/5(水)〜7/17(月)の期間、今号のテーマ「ユース」にちなんで制作されたグッズを期間限定で販売いたします。

SHUKYU X CITY BOYS FC TEE
クリエイティブサッカーチーム「CITY BOYS FC」とのコラボレーションで、オリジナルのT シャツを作りました。左胸には、私たちの青春時代のヒーローをモチーフにしたイラストの刺繍が施されています。主張しすぎることもなく、日常生活でさりげなくサッカーを取り入れることができるT シャツです。

ボディ:白(Fenomeno・The Pitbull・Gaucho)、黒(El Ferarri)
生産:ドミニカ共和国
刺繍:日本
品質:綿100%
素材:6.0 oz
アートワーク: CITY BOYS FC

各¥3,800+税


SOCCER NOTE
ベルリンを拠点に活動するデザインユニット「シンプル組合」とのコラボレーションで、オリジナルノートを作りました。サッカー部では必須のアイテム“サッカーノート”。そこには、試合の反省点や目標など、色々な思いが詰まっていたと思います。そんな青春時代の気持ちを忘れないように、サッカーノートを作りました。

B6サイズ 150ページ
表紙:シルバー(上質紙)
本文:無地(淡クリームキンマリ)
背表紙:緑
綴じ:リング製本(青)
生産:日本

¥1,200+税

2017-07-04 | Posted in BOOKSComments Closed 

 


1986年に初版が刊行され、その後二冊の復刻版も発行後ただちに完売。日本の写真集の歴史の中でも重要な写真家・深瀬昌久の『鴉』。妻との私生活をベースに虚実織り交ぜたストーリーを展開する「私写真」を発表した荒木経惟と同時代に登場した深瀬も、妻・洋子との私生活を題材にしていますが、洋子と母が腰布一枚で立つ姿、家族一同が揃うなかに洋子が一人裸で立つ記念写真など、実験的で過激な演出をほどこしています。(参考:YouTubeにこちらも入手困難な『洋子』がアップされています。『鴉』にも収録されたカットも出てきます)

1976年から1986年にかけて撮影された『鴉』は洋子と離婚した深瀬が悲しみに暮れながら故郷に向かった旅を出発点とています。北海道の海岸沿いの景色を背景に飛び立つ鴉、見も知らぬ学生たち、ぼろぼろの布をまとい街を彷徨うホームレス。言いようのない自身の孤独を漆黒の被写体に反映しているようです。

1992年に階段からの転落事故で重度の障害を負って以降、写真家として活動できなくなり2012年に死去した深瀬。彼の功績を伝えるべく、深瀬昌久アーカイブスを立ち上げた元VICE日本支部編集長でアートプロデューサーのトモ・コスガ氏が発見した未発表作品やドローイングを多数引用しながら、知られざる深瀬昌久の作品と人生の交差を読み解く一冊となっています。今回の復刻版はイギリス、ロンドンを拠点とするMACKからの刊行。MACKは映画「世界一美しい本を作る男」のシュタイデル社で経験を積んだマイケル・マック氏が2010年に立ち上げた出版社で、世界から注目される本を次々と世に送り出しています。

深瀬昌久の作品『鴉』は、オリジナル版写真集の発刊から三十余年が経った現在、写真史における決定的な作品群のひとつに数えられると同時に、写真集の分野においても最高峰と評されている。しかし賞賛の数々と時の経過によって覆い隠され、置き去りになっていることがある。それは、深瀬がなぜ鴉というモチーフに執着したのか、という根本的な疑問を説明づける興味深い事実の断片だ。この鴉というモチーフは、彼が生涯を通して耐え続けた実存的苦悩と寂寥を反映したものであるというだけでなく、芸術の名の下において鴉に自身を重ね合わせることで寂寥を増幅させ、果てには狂気に満ちた芸術的表現へと陥らせるものであった。1992年、深瀬は行きつけのバーの階段から転落する。この後遺症によって自らの意識を彷徨わせることとなり、医学的に見ても孤立した状態を以後二十年間にわたって続けた。深瀬は自らが手にしたカメラによって囚われた一羽の鴉となり、その最も代表的な写真集の表紙に宿ることで不滅の存在となったのだ。
トモ・コスガ(収録エッセイ「孤独の叫び」より抜粋)


最後にこちらは私物ですが、2008年にRat Hole Galleryから刊行された復刻版。時代が変わっても残っていく優れた写真集です。

¥10.000+税 WEB SHOP

2017-07-02 | Posted in BOOKSComments Closed