Author Archive
安藤智 個展「輪郭をなぞる」
東京を拠点に活動する画家・安藤智さんが木々や花、草木、空などのモチーフが色鉛筆でのびのびと、ユニークな形で描いた作品集『輪郭をなぞる』(FUJITA)。本書の刊行を記念した展覧会を開催いたします。会期中は作品集やzine、グッズの販売も行います。
「私がゆるく続けていることのひとつにスケッチがある。その場所に出向いて絵を描くということ、そこで直に見ることができるものや見えているものを、私はとても頼りにしているところがある。スケッチをはじめる前の、ただ同じように並んでいて、全部が見えているだけという状態に期待している。よく見えているから見えるものがあって、よく見えているから描けるものがある。スケッチをするとこういう感覚を思い出すので面白い。」
安藤 智 Tomo Ando
画家。大阪府生まれ。東京都在住。京都峨峨芸術大学短期大学部専攻科混合表現コース卒業後、同校附属芸術文化研究所研究生修了。油彩、ドローイングを中心に作品を制作。個展や、書籍の装画などのイラストレーションとして発表。作品集は『DOG DOG DOG DOG』、『安藤智作品集』など。
https://tomoando.com/
会期:9/14(土)~23(月・祝)
大原大次郎「HAND BOOK TOUR in HIROSHIMA」
手書き文字をはじめとするアナログで身体的な手法を駆使し、音楽、装丁、広告、ロゴの分野で活躍する、グラフィックデザイナー・大原大次郎さん。現代のデザインシーンに大きな影響を与えてきたその仕事を、プロセスや考え方とともに紹介した作品集『HAND BOOK』(グラフィック社)の刊行記念展を開催いたします。
大原大次郎 Daijiro Ohara
タイポグラフィを基軸としたグラフィックデザイン、イラストレーション、映像制作などに従事するほか、展覧会やワークショップを通して言葉や文字の新たな知覚を探るプロジェクトを多数展開する。近年のプロジェクトには、重力を主題としたモビールのタイポグラフィシリーズ〈もじゅうりょく〉、ホンマタカシによる山岳写真と登山図を再構築したグラフィック連作〈稜線〉、音楽家・蓮沼執太、イルリメと共に構成する音声記述パフォーマンス〈TypogRAPy〉などがある。著書に『HAND BOOK:大原大次郎 Works & Process』(2023, グラフィック社)、編著に『作字百景』(2019, グラフィック社)などがある。
大原大次郎「HAND BOOK TOUR in HIROSHIMA」
会期:9/4(水)〜9/9(月)
【9/7 土 16:30〜】大原大次郎 × 立花文穂 トークイベント
大原さんと親交のあるアーティスト 立花文穂さんをお招きしたトークイベントを開催します。デザインや文字の話など、ざっくばらんにお話をお聞きします。
トークイベントの会場は、広島市中区本川町の建築事務所、Small House Design Lab.のギャラリースペース「A not B」。当店から徒歩5分のギャラリーです。
日時:9/7(土) 16:30 ~ 18:00 (受付16:00〜)
出演:大原大次郎、立花文穂
料金:2,000円
定員:40名
会場: A not B(〒730-0802 広島市中区本川町2丁目1-31岡部ビル1F Small House Design Lab.内)
※定員となりましたので、受付終了とさせていただきます。
『BENZO ESQUISSES 1920-2012』展
1920年に北海道で生まれた井上弁造さんは、2012年に92歳で逝くことになる。
遠い少年時代、北海道開拓の過酷な生活のなかで絵を描くことに目覚め、通信制の似顔絵講座からはじまった絵描きへの夢は、弁造さんの人生そのものだったといえるだろう。
ただ、人生は思い通りにいかないことの方が多い。誰の人生にもあることだが、弁造さんは結局、自らの夢を叶えることができなかった。一生を通じて絵を描き続けたにもかかわらずたった一度の個展を開くこともなく逝ってしまった。果たして、そのような人を“絵描き”と呼んでいいものかと迷うときもある。そんなとき、僕は決まって弁造さんが暮らした小さな丸太小屋に遺されていた膨大なエスキース(習作)を思い起こす。晩年の弁造さんはエスキースばかり描き、絵を完成させることをしなかった。「自らの理想とする絵に近づくために」というのがその理由だったが、執拗にエスキースを描き続けた弁造さんの姿を思い返すと、僕には別の目的があったのではないかと思えてくる。弁造さんは最期まで切実な思いを持って絵を描き続けるために、最期まで絵を描くことを愛していると言い放つために、絵を完成させなかったのではないだろうか。
弁造さんが逝って今年で11年目、僕は変わることなく弁造さんが遺した庭に立ち、「弁造さん」という存在を僕のなかに取り込んでいった。僕はそうすることでしか、弁造さんが生きることが遠ざかるのを防ぐことができなかった。でも、今思うのは、庭と絵を愛し続けたその人生は弁造さんのものだ。この気づきがカメラをエスキースに向けるという行為のはじまりでもあった。
今日、エスキースを弁造さんに返そうと思う。
奥山淳志
北海道の丸太小屋で自給自足の暮らしのなかで絵を描き続けた弁造さん。長年、弁造さんの元へ通い続けた写真家・奥山淳志さんは、手元に残された弁造さんのエスキース(習作)を、一冊の本『BENZO ESQUISSES 1920-2012』にまとめました。それはスタジオで撮影するのではなく、弁造さんが愛した庭にイーゼルを置いて撮影した、奥山さんの弁造さんへの想いも込められた、ふたりの作品集です。
今回、本書の刊行を記念して、弁造さんのエスキースを展示販売いたします。奥山さんは著書『庭とエスキース』の中で、弁造さんと過ごした時間をあたたかな筆致で残しましたが、その結果、多くの読者が弁造さんを知ることになり、彼の人生を想うことになりました。
“ずっと、「弁造さん」は僕の弁造さんでした。しかし、僕が不思議な縁で巡り合うことができた「弁造さんの生きることを見つめた日々」を写真や言葉で表現していく過程で、「弁造さん」は「みんなの弁造さん」になっていきました。この奇跡(僕はいまだにそう思います)を思うと、弁造さんが遺したエスキースも「みんなのエスキース」になることができるのではないか、そう考えるようになっていったのです。”
奥山さんを通して手渡される弁造さんのエスキース。弁造さんの笑顔が思い浮かびます。
『BENZO ESQUISSES 1920-2012』展
8/17(土)〜9/1(日) ※初日に奥山淳志さん在廊
【8/17 土 奥山淳志 スライドトーク】
初日に奥山さんのスライドトークを行います。
日時:8/17(土) 18:30 ~ 19:30 (受付18:00〜)
会場:READAN DEAT
定員:20名
料金:1,000円
【お申込み方法】
以下のコンタクトフォームに題名を「奥山さんトーク」として、メッセージ本文に
1. お名前 2. 参加人数 3. 電話番号 をご記入の上お申し込みください。
また、お電話(082-961-4545)でも受付けております。
コンタクトフォームから送信できない場合、上記と同じ項目を以下のメールアドレスにお送りください。
info☆readan-deat.com ☆は@に置き換えてください。
8/23 19:30start『コーヒーノキ to Nepal』出版記念トーク 「MOUNT COFFEEの本づくり」
広島市西区のコーヒー専門店・MOUNT COFEEの店主、山本昇平さんとインタビュアー・ライターの岩竹香織さんがネパールのコーヒー農家を訪ねた旅の記録をまとめた『コーヒーノキ to Nepal』。主な産地が国外で、「作り手」の顔や声が届きにくい農作物としてのコーヒーを、もっとお客さんに伝えたいという思いから生まれた一冊です。
今回のトークイベントでは山本さん、岩竹さんをお招きして、「本作り」についてお話をお聞きします。特徴的なブックデザインについてはもちろん、旅の記録写真や執筆作業、インタビュー中のこぼれ話に加え、編集や予算など裏側の話も聞けるかも。コーヒー専門店が取り組んだ本作り、その想いをたっぷりとお聞きします。また、夏の夜にぴったりなMOUNT COFFEEのアイスコーヒーのドリンク付き。こちらもぜひお楽しみください。
トークイベントの会場は、広島市中区本川町の建築事務所、Small House Design Lab.のギャラリースペース「A not B」。当店から徒歩5分のギャラリーです。
日時:8/23(金) 19:30 ~ 21:00 (受付19:00〜)
料金:1,500円(1ドリンクのアイスコーヒー付き)
定員:30名
会場: A not B(〒730-0802 広島市中区本川町2丁目1-31岡部ビル1F Small House Design Lab.内)
【お申込み方法】
以下のコンタクトフォームに題名を「コーヒノキトークイベント」として、メッセージ本文に
1. お名前 2. 参加人数 3. 電話番号 をご記入の上お申し込みください。
また、お電話(082-961-4545)でも受付けております。
コンタクトフォームから送信できない場合、上記と同じ項目を以下のメールアドレスにお送りください。
info☆readan-deat.com ☆は@に置き換えてください。
ジョアンナ・タガダ・ホフベック 個展 「Dessins & Peintures Ed. 01」
フランス人アーティスト ジョアンナ・タガダ・ホフベック(Johanna Tagada Hoffbeck)の、国内3ヶ所で開催される個展シリーズ「Dessins & Peintures」。各会場では、それぞれ異なる新作のドローイング(dessin)とペインティング(peinture)を展示します。広島の書店 リーダン・ディートにて開催するEd. 01 (Summer)は、庭をテーマにした作品を展示します。
ジョアンナは園芸をたしなむアーティストとして、また生け花を学ぶ生徒として、四季を通じて、花を手入れし眺めたり、花を生けたり、学ぶことを楽しんでいます。今回の個展では、彼女がここ数年制作しているペインティング、コラージュ、ドローイングの手法を組み合わせたモノクローム作品をセレクトして展示します。このシリーズは、過去に『The Plant Magazine』、『Journal du Thé – Chapter 4』、『Flowers & All We Do』(Nieves, 2023)に掲載されています。また、新しい作品集『A Good Day』(Hato Press、2024年)にも掲載されている、ガーデニングの道具を描いたカラフルな鉛筆画や、植物をモチーフにした花の水彩画も展示します。作品はすべてサイン入りで販売いたします。
会場では、子供たちに絵とガーデニングの情熱を伝えるジョアンナの活動を紹介する、ショートフィルムも上映します。
Johanna Tagada Hoffbeck ジョアンナ・タガダ・ホフベック
1990 年、フランス・ストラスブール生まれ。イングランド・オックスフォードシャーを拠点に活動するペインター、トランスディシプリナリー・アーティスト。ペインティング、ドローイング、インスタレーション、彫刻、映像、写真、執筆などからなる作品を通じて、エコロジカルなメッセージを柔らかく繊細な手法で表現している。プロジェクトの中には、環境や他者との交流が中心的な役割を担うものもある。自身の日常生活や自然観察からインスピレーションを得ながら、しばしば半自伝的ともいえる豊富な作品群によって、ポジティブさや前向きな気持ちを生み出すことを意図している。主な個展に「Meeting」(Pon Ding、台湾)、「The Things I made」(Nidi Gallery、東京)、グループ展に「Edge Effects」(Whitechapel Gallery、ロンドン)など。InOtherWords Imprint、Chose Commune、Jane & Jeremy から自身の活動に関する書籍を出版。2014 年、ポジティブな共同文化プロジェクト「Poetic Pastel」設立。2018 年、出版シリーズ「Journal du Thé – Contemporary Tea Culture」共同設立。2021 年、「The Gardening Drawing Club」設立。
※トランスディシプリナリー = 分野を超えた、多分野の
Johanna Tagada Hoffbeck 個展
「Dessins & Peintures – Ed. 01 (Summer)」
会期:7/27(土)~8/12(月・祝)